猫のお腹がパンパンに膨らんでいる状態を「腹部膨満」といいます。腹部膨満は便秘や腹水などで現れる症状ですので注意が必要です。
猫のお腹がパンパンに膨らむ原因や対策を解説します。
Contents
お腹がパンパンに膨らむ腹部膨満の原因は?
便秘になっている
お腹がパンパンになる原因としてまず疑われるのが便秘です。
排便の回数や量がいつもよりも少ないときや全くないとき、排便のときに痛そうにしている場合は便秘の可能性があります。
猫が便秘になるのはいくつかの要因があります。
まず考えられるのが食事です。単に食事が合っていないというケースもあれば、食物繊維の不足や食物繊維を取り過ぎている場合。また、しっかりと水分を取れておらず便が固くなっているということも考えられます。運動不足やストレスも便秘の原因になります。
さらに、猫がグルーミングで飲み込んだ自分の毛が腸内で詰まって便秘になることもあります。他にも、腸閉塞や腫瘍という可能性も否定できません。
腹水がたまっている
癌などの病気が原因で腹水がたまるとお腹がパンパンに膨らむことがあります。腹水がたまっているときは、お腹を触るとプニプニした感触があったり、膨らんでいる箇所を触ったときに動いたりします。
おなかがパンパンになるほどの腹水がたまるということは、重大な病気が隠れている可能性が高いと考えられます。
癌以外にも、心不全や猫伝染性腹膜炎(FIP)、膀胱や胆嚢に疾患があるときに腹水がたまります。いずれの病気も命に関わることもある重大な疾患です。特に、猫コロナウィルスによって引き起こされる猫伝染性腹膜炎(FIP)は治療法がなく完治が困難な感染症です。
内臓から出血している
腹腔内で出血が起こった結果、血液がたまってお腹が膨らんでいる可能性があります。出血の原因は内臓の損傷によるものや、悪性腫瘍、血小板の機能に異常があるケースなど様々です。
低タンパク血症
低タンパク血症は、血液の中のたんぱく質が不足するというものです。腎臓疾患などが原因でたんぱく質が外に排出されてしまうと発症します。
血液の中のたんぱく質が足りなくなると、血管から水分が漏れることがありその結果、お腹が膨らんでパンパンになります。
臓器膨張
排尿が上手くいかず膀胱に尿がたまったり、感染症や炎症で臓器が膨らむことがあります。
このように、腹部膨満は重大な病気のサインということもあるため決して軽視できません。
猫の便秘でお腹がパンパンになっている場合の対処法は?
猫のお腹がパンパンになる原因のひとつである便秘ですが、猫の便秘にはどのように対処すればいいのでしょうか。
どんなときが便秘?
2日以上排便がない場合、そして、トイレで長時間力んでいる・・・お腹を触ったときに固いものが当たるような感触があるときは便秘が疑われます。排便の回数だけでなく量が少ない状態が続いてるときも便秘の可能性があります。
便秘の原因は食事やストレス、運動不足、毛を飲み込んだなどといった生活習慣によるケースもありますが、便秘が病気のサインということもあります。
便秘の解消法は?
猫の便秘解消法としては、まず水分不足を解消してスムーズに排便ができるようにしてあげることです。水分不足になると便が固くなるため排便しにくくなります。食事に少しだけオリーブ油を混ぜるとオリーブ油の油分で排便がスムーズになります。
他にも、大量の毛を飲み込まないように定期的にブラッシングをしたり、ストレスケアのためのコミュニケーションや運動も効果的です。
優しいマッサージ
猫がお腹を触られることを拒否しないようであれば、お腹を優しく撫でるようにマッサージしてあげると排便を促すことができます。
ただし、強い力をかけないように注意が必要ですし、猫が嫌がっているときは無理にマッサージをしないようにしまょう。
予防のためのサプリメント
便秘の原因のひとつに腸内環境の乱れがあります。ストレスや食生活の乱れが原因で腸内細菌のバランスが崩れると、消化吸収が上手くいかなくなり便秘をすることがあります。
便秘予防としてサプリメントの利用という方法があります。
猫のお腹がパンパンになっている場合は病院へ
お腹がパンパンになっているということは、仮に便秘が原因であったとしてもかなりひどい状態になっていると考えられます。
重大な疾患が原因でお腹がパンパンになっている可能性も否定できないため、できるだけ早く動物病院を受診して獣医師の診察と治療を受けることを推奨します。
特に、何日も便が出ていない場合や、血便をしている場合。そして、腹水が疑われる場合は早期の治療が必要です。
体調が悪い猫を病院に連れていくタイミングに関しては難しい判断ですが、飼い主さんが気づくほどにお腹がパンパンになっている状態でそこからさらに様子を見るというのはリスクが高すぎます。
早めに治療をスタートすれば、猫だけでなく飼い主さんの負担も少なく済みます。
病院ではどんな治療をする?
動物病院では、検便や血液検査、エコーなどを使ってお腹がパンパンになっている原因を突き止めます。便秘が原因であれば、摘便といって器具を使って直腸内に溜まっている便を取り除く治療が行われることがあります。
もし便があるようなら、少量をラップやアルミホイルに包んで持参すれば、検査に役立つかもしれません。
便秘予防にもおすすめ!「美腸活ふりかけ おなか元気!」
お腹がパンパンになって苦しそうにしている姿はできればみたくないものです。病気の予防のためには、普段の生活のちょっとした工夫が重要です。
健康維持の基礎は食事や運動ですが、そこにもうひとつの要素として「サプリメント」を加えるという選択肢があります。
猫のために開発されたサプリメント「美腸活ふりかけ おなか元気!」
ペット用のサプリメントの存在は、すでにご存じという飼い主さんもいらっしゃることでしょう。ペットのためのサプリメントは様々な商品が販売されています。
その中でも特におすすめしたいのが「美腸活ふりかけ おなか元気!」です。
このサプリメントの開発には、免疫学が専門の獣医師が参加しています。猫と犬のために開発されたもので、国内の工場で安全性に配慮して生産されています。
乳酸菌生産物質・グルタミン・タウリン・核酸・亜鉛酵母・ビタミンA・ビタミンD・ビタミンE・マンガン・銅がバランスよく配合されているため、腸の健康をサポートしつつ必要な栄養素を補うことができます。
腸内環境の改善は、便秘予防だけでなく免疫力向上にも寄与するため、ぜひ注目したいポイントでもあります。
毎日のフードにかけるだけの「美腸活ふりかけ おなか元気!」は、手軽に猫の栄養管理をしたいという飼い主さんにおすすめできるサプリメントです。
まとめ
猫のお腹がパンパンに膨らんでいる状態を腹部膨満といいます。お腹がパンパンになる原因は、便秘や腹水などが考えられます。
便秘が原因であれば、水分補給や優しいマッサージで排便を促すことができます。
しかし、「お腹がパンパン」だと解る状態になっているということは、すでに症状が進んでいる可能性があるためできるだけ早い獣医師への受診を推奨します。動物病院では、自力で排出できない便を取り出す治療もできます。
便秘予防のためには、食事の工夫や運動不足の解消があげられますが、サプリメントを利用して腸内環境を改善し栄養不足を回避するという方法もあります。