猫のフケが気になったことはありませんか?フケの大量発生は単に見た目が良くないという問題ではありません。
猫と一緒に生活していて気になってしまうほどの大量のフケは、皮膚に何らかの問題が起こっているというサインです。今回は、猫のフケの原因とその対策について解説します。
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猫のフケの原因はなに?大量のフケは皮膚病のサイン?
本来、フケは古い皮膚が剥がれ落ちるというもので新陳代謝の過程のひとつです。ですので、フケがあるから「皮膚に問題がある」ということではありません。
しかし、大量のフケが発生していて明らかに今までと違うという場合は、皮膚に異変が起こっている可能性があります。フケが大量に発生する原因としては以下のようなものが考えられます。
- 乾燥
- ストレス
- 寄生虫(ノミ・ダニ等)
- 真菌感染症
- アレルギー
- 皮膚炎
- 栄養不足
- 皮膚病
- 内分泌異常
- 甲状腺機能低下症
- クッシング病
乾燥などの環境的な問題でフケが増えている
乾燥やストレスなどの環境的な要因でフケが増えることがあります。
乾燥・・・皮膚が乾燥すると皮脂のバランスが崩れます。その結果として、フケが出やすくなることがあります。特に、冬は空気が乾燥しているためフケが出やすくなる傾向があります。
ストレス・・・ストレスが皮膚の健康状態を悪化させることがあります。ストレスが直接的に皮膚に影響するというより、ストレスを感じた猫が過度なグルーミングをした結果、皮膚から必要な皮脂が奪われたり皮膚の表面が傷ついたりして状態が悪くなるとフケが増えます。
皮膚病によるフケ
フケは、皮膚病やダニ・ノミのサイン、アレルギー症状のサインとして現れることがあります。
ダニ・ノミ・・・ダニやノミの噛みつきで皮膚が炎症を起こしてフケが出ることがあります。ダニやノミが寄生するとかゆみを伴うことが多いため、猫が自分で肌を掻いて傷つけてしまい、その傷から二次感染を引き起こすことがあります。
真菌感染症・・・真菌感染症は別名「白癬」とも呼ばれていて、感染箇所の皮膚はまるでカビがはえたような状態になります。真菌感染症の原因菌は、ミクロスポルム・カニスという細菌です。この細菌はとても感染力が強いという特徴があります。長毛種の猫や免疫力が弱い老猫や子猫はより感染症リスクが高くなります。
この菌に感染すると、脱毛やかゆみ、そしてフケが発生します。そして、真菌感染症は、他の動物や人間にも感染する可能性があるため出来るだけ早急な治療が必要です。
アレルギー反応・・・食物アレルギーや環境アレルギー(花粉、ダニの排泄物、カビ等)が、フケの原因になることがあります。アレルゲンが猫の皮膚に触れて炎症を引き起こし、そこからフケが発生しやすくなります。
脂漏性皮膚炎・・・脂漏性皮膚炎は、皮脂が過剰に分泌される病気です。過剰に分泌された皮脂が肌にたまり、それがフケの原因になります。
栄養不足がフケの原因に?
ビタミンとミネラルの不足・・・皮膚の細胞再生や保護のために必要なビタミンA、ビタミンB群、亜鉛、セレニウムといった栄養が不足すると皮膚に異変が生じてフケが増えることがあります。
内分泌異常が原因
甲状腺機能低下症・・・甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンの生成不足で新陳代謝が阻害されるという病気です。甲状腺機能低下症になると、新陳代謝が遅くなるため、新しい皮膚と古い皮膚が入れ替わるサイクルも乱れてしまいます。その結果、フケが増えることがあります。
クッシング病・・・クッシング病(クッシング症候群)とは、体内でコルチゾールが過剰に作られる病気です。ホルモン異常というと解りやすいかもしれません。このコルチゾールの異常生成によって皮膚に脂漏が発生し、フケを増加させることがあります。他にも、脱毛、皮膚が薄くなる、免疫機能の低下などの症状が表れることがあります。
猫のフケ対策と予防はできる?
猫のフケは皮膚の異常が原因です。予防のためには栄養バランスの取れた食事や、適切な皮膚のケア、そして、ストレス管理などがあげられます。
まずは、栄養のバランスがとれた食事をすることが大切です。猫が必要としているビタミンやミネラルを意識したフードを選んで身体の中から皮膚を健康に保てるようにしてください。
そして、猫の皮膚や被毛のケアを欠かさないことです。皮膚や被毛をいつも清潔にしておくこと。そして、シャンプーをするときには猫の皮膚にあった低刺激の専用シャンプーを選びましょう。
加えて、ストレスケアも必要です。室内の温度と湿度を適切に管理してください。そして、猫が好む隠れ場所や寝床を用意しましょう。もちろん、飼い主さんとのコミュニケーションも必要です。
また、獣医師による定期的な健康チェックを受けて、猫の状態を常に把握しておきましょう。フケの原因が、感染症や皮膚病である可能性があるため、健康診断は欠かせません。ノミやダニに関しては、専用の薬で対策できますので動物病院で相談してみてください。
猫のフケはとってしまってもいいの?
猫から大量のフケが出ているときは、優しくブラッシングしてフケを除去しても問題はありません。
ただし、ここで「綺麗にしたいから」と皮膚に刺激を与えたり、ゴシゴシとこすったりすると皮膚の状態が悪化してしまいます。やさしくブラッシングするのがポイントです。
フケが気になったらシャンプーしてもいい?
フケが出ていると汚れている気がして「シャンプーしたい」と思うかもしれません。フケの原因がはっきりしない状態でのシャンプーは避けた方が良いでしょう。
獣医師の診察を受けて、フケの原因を特定したあとに問題がなければシャンプーができます。皮膚に優しい保湿効果があるシャンプーを選んでください。
栄養のバランスをとるためにペット用のサプリメントもオススメ
栄養のバランスの偏りがフケの原因になることがあると説明しましたが、猫の栄養のバランスと言われても「よく解らない」「どうしたらいいの?」と思う飼い主もいらっしゃるかと思います。
市販のキャットフードはとても良い物ですが、それでも栄養の偏りがゼロというわけではありません。特に、製造過程で加熱処理してあるキャットフードを選ぶと、熱に弱い栄養素が不足しやすくなります。
そこで、オススメしたいのがサプリメントです。ペット用のサプリメントをフードに混ぜて、必要な栄養を補うことができます。
猫と犬のために獣医師と共同開発された「美腸活ふりかけ おなか元気!」は、グルタミンや亜鉛酵母、そして、新しい細胞をつくるために不可欠な核酸やビタミン類がバランスよく配合されたサプリメントです。
猫の皮膚の健康はもちろん、猫の全体的な健康維持に役立つ優れたサプリメントです。国内GMP認定の工場で生産される良質な製品ですので自信を持っておすすめできます。
まとめ
猫のフケが異常な量で「今までとは違う」と感じるときは、猫の皮膚に何かの問題が発生しているというサインです。
フケが大量発生する原因は様々ですが、時に皮膚病や感染症が原因ということがあるため、適切な対応が必要です。真菌感染症のように猫だけでなく人や他の動物にも感染する病気の可能性もありますので注意が必要です。
フケそのものは、皮膚が新しくなる新陳代謝の過程で発生する現象ですので、少量であれば心配はいりません。しかし、目に見えて量が多いときは、できるだけ早く動物病院を受診して原因を特定し治療や対策をとりましょう。