愛犬が水っぽい下痢をしている場合、その原因は多岐にわたります。フードや食事の頻度に問題がある可能性があり、これが感染症や病気などの深刻な健康問題の兆候になることもあります。老犬は若い犬に比べて体力や消化機能が衰えていますし、免疫力も低下しています。
老犬が水っぽい下痢をしている場合には、様々な可能性を考えた上で、原因を特定して適切に対処する必要があります。
この記事では、老犬が水っぽい下痢した場合に考えられる原因や対処についての情報を解説いたします。
老犬が水っぽい下痢をする原因はなに?
老犬が水っぽい下痢する原因として考えられることは様々です。フードが身体に合っていない、食事の頻度、そして、誤飲や誤食による消化不良やストレスというケースもあります。また、時に、感染症（細菌やウイルス）や内蔵の疾患、腫瘍、薬の副作用といった重大な問題が隠されている可能性もあります。また、ストレスが原因になって、下痢をしてしまうという可能性も考えられます。
さらに、複数の要因が重なることで水っぽい下痢が起こることもあります。特に老犬は、少しの刺激や変化で消化不良を起こしやすくなっていますので、下痢をしたときには原因の特定が重要になります。
初期対応
老犬が水っぽい下痢や軟便をしているのを見つけた場合、まずは老犬の様子をじっくりと観察しましょう。元気があるか、食欲はどうなのか。そして、他にも異常がみられないか（嘔吐、衰弱、脱水症状など）をチェックします。
食事を見直す: 水っぽい下痢をしている老犬には、まず安静が必要です。その上で、胃腸への刺激が少ない、消化がよく栄養価が高い食事をさせてあげましょう。脂肪分や繊維質が多いフードや人間の食べ物はNGです。
水分補給: 水っぽい下痢をしている場合は、排便で水分が外に出でしまっているため、脱水症状になりやすくなっています。そのため、水分補給がとても重要です。脱水を防ぐために十分な水分補給が必要です。いつでも飲めるように新鮮な水を用意してください。
獣医師の診察が必要なケース
水っぽい下痢が続く場合、獣医師による診断が必要です。食事を見直しても改善しない場合や、下痢以外の症状を併発している場合は、速やかに獣医師の診察を受けることが重要です。
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下痢が改善しない場合
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血便をしている
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嘔吐している
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脱水症状の兆候がある
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元気がない
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食欲が落ちている
上記のような症状がある場合は直ちに獣医師の診断を受けましょう。
水っぽい下痢は重大な疾患のサインというケースもありますし、脱水症状は命の危険を伴うこともあります。少しでも「いつもと違う」と感じたら獣医師の診断が必要です。
老犬は体力や免疫力が落ちていますので、対処が遅れると命に関わる可能性もあります。できるだけ早く対処することが重要です。
診察と治療について
老犬が水っぽい下痢をしている場合、獣医師は、症状の原因を特定のために、問診や身体検査を行います。そして、必要に応じて血液検査、便検査、X線検査といった検査をして下痢の原因を特定します。診断を行います。
治療や対処に関しては、下痢の原因によって異なりますが、獣医師の診断を受けることで原因がはっきりしますので、正しい対処が可能となるのです。また、脱水状態に陥っている場合の治療や感染症であれば抗生物質の投与なども獣医師であれば可能です。
老犬のケアと予防策
老犬の水っぽい下痢をしないように普段から予防することができます。もちろん、完全に予防できるわけではありませんが、老犬の健康を守るために普段からできることは決して少なくありません。
そのためには、まず、日々のフードやおやつの見直しやストレスがない環境を整えることが重要です。老犬の健康を守り、下痢を予防するための具体的な方法をいくつか挙げます。
1. 定期的な健康診断
老犬の身体の状態を常に把握するために、定期的な健康診断を受けることが重要です。健康診断をうけることで、老犬が抱えている問題を早期に発見し、対処ができます。
特に、老犬は様々の機能の低下が見られることも多く、免疫力も低下していますので、健康診断は重要。病気の早期発見の予防という観点からも定期的な診断が推奨されます。
2. 適切な食事管理
老犬には、シニア犬向けのフードを食べさせてあげましょう。若い頃と同じフードを続けていると、フードが身体に合わなくなり消化不良を起こしてしまうことがあります。老犬は消化機能が低下しているため、消化器系に負担をかけずに必要な栄養を取れる低脂肪で栄養価が高く消化がよいフードが必要です。必要に応じて獣医師の指導のもとで食事管理を行ってください。
また、老犬に限ったことではありませんが、人間の食べ物を不用意に与えたり、犬が食べられないもの（生魚・チョコレート・キシリトール・葡萄・骨付き肉・生卵・ネギ類すべて（玉ねぎ・青ネギ・ニンニク・ニラなど）・イカ・たこ・牛乳）などを与えることがないように注意が必要です。
3. 適度な運動をする
老犬になると体力は落ちてしまいますが、適度な運動は欠かせません。ほどよい運動で消化を助け、ストレスを発散することはとても大切です。ただし、老犬ですので過度な運動は禁物。犬の体力や健康状態に合わせた適度な運動を心がけてください。
運動が必要だからと、無理やり運動させたり走らせたりすることがないようにしてください。
4. ストレスの軽減
ストレスは下痢の原因になります。老犬は環境の変化にも敏感ですし、ちょっとしたことでもストレスを感じることがあります。
できるだけ、日常生活の中でストレスを感じさせないように工夫してあげましょう。静かで快適な寝床やリラックスできる環境を整えることが大切です。また、飼い主とのスキンシップも大切にして、安心感させてあけましょう。
5. 水分補給ができるように
老犬は脱水症状を起こしやすいため、いつでも飲める新鮮な水を用意してください。特に下痢をしている時は、体内の水分が失われていますので、水分補給がしっかりできているかを観察しましょう。
6. 誤飲やケガへの対策
下痢をする原因のひとつに、誤飲があげられます。小さな物や危険な物は犬が届かない場所に置きましょう。そして、また、床や階段は滑りにくいように工夫して、ケガをしないように注意してください。
7.サプリメントの使用
老犬の健康管理のためにペット用のサプリメントの使用も検討できます。腸内環境改善のために乳酸菌が含まれたサプリメントもありますので、下痢対策としても効果を期待できます。
まとめ
老犬が水っぽい下痢している原因としてはさまざまな理由が考えられます。
まず、水っぽい下痢を見つけた場合の初期対応としては、フードの調整と水分補給が基本です。そして、症状が続く場合や他の症状（嘔吐・血便・脱水症状）がある場合は、直ちに獣医師の診察を受けることが重要です。
老犬は体力や免疫力が落ちているため特に注意が必要です。普段から定期的な健康チェックをしてサプリメントなども使用して健康管理をしましょう。
